「レンタルスペース 売却 相場」で検索すると、それらしい解説記事がたくさん出てきます。でも読んでいて、こう思いませんか。

「で、書いてるあなたは、売ったことあるの?」

家賃の引き落とし日が近づくたびに、管理画面を開いては閉じる。「やめるか、続けるか」の二択で堂々巡りしている——もしそうなら、第三の選択肢「売る」の相場を、実際にいま売っている当事者の数字で確かめてほしいのです。

この記事を書いている私たち(SpaceBaton/株式会社VMK)は、名古屋でレンタルスペースを複数店舗、自社運営しています。そして2026年6月、そのうちの1店舗である撮影スタジオを、実際にM&A市場へ売りに出しました。掲載文を書き、資産目録を1品ずつ数え、値付けに悩み、買い手からの問い合わせに返信している真っ最中です。

先に結論

レンタルスペースの売却相場は「補正した年間利益(EBITDA)× 2〜3倍 + 設備・什器の時価」。1室規模なら数十万〜300万円台が中心です。当社の自社スタジオはこの式で理論値を出し、早期売却のためあえて理論値より安く売り出したところ、掲載から数日で4件の問い合わせが入り、そのまま成約しました。お預かりした案件も、どれも6〜12件の問い合わせが入り、多くが成約または買い手審査中です。計算の中身と、実際にいくらで売れているのかを、以下で全部見せます。

💡 この記事で解説している査定式は、無料の売却査定シミュレーターで自分の数字を入れてすぐ試せます(登録不要・1分)。

📗 レンタルスペースの譲渡(相場・流れ・契約・注意点)の総まとめもあわせてどうぞ。

1. まず、うちの店舗別の数字を全部見せます

信頼してもらうには、まず自分の手札を開くのが筋だと思います。当社は名古屋市内で複数のレンタルスペース(パーティールーム・多目的スペース・撮影スタジオ・運営代行)を運営しています。よくある「合計でこれだけ稼ぎました」ではなく、店舗ごとに分けて見せます。売却を考えるとき本当に参考になるのは、合計ではなく中身だからです。

利益率 2割超いちばん回っている店舗の水準
ほぼトントン年商トップ級なのに利益が残らない店舗も
約3割売上のうち予約サイト手数料で消える割合
店舗タイプ年商(12ヶ月換算)営業利益の水準状態
繁華街のパーティールーム約250〜300万円利益率2割超・全店トップ◎ 開業4ヶ月で初期投資を全回収
駅エリアの多目的スペース約150万円年 約30〜40万円○ 低家賃×安定稼働の堅実型
商業エリアの多目的スペース約170万円年 約30〜40万円○ 特定の予約サイトに強い
駅近の撮影スタジオ約210万円ほぼトントン△ 家賃が月10万円超で損益分岐点が高い
運営代行の2室(家賃負担なし)2室計 約100万円小粒でも利益率は高い○ 固定費が軽い代行型

🔍 この記事の数字について

掲載している金額・比率は当社の実データが基。桁と構造は実物のまま、守秘義務・関係者保護のため概数・12ヶ月換算に丸めています。物件名・個人名は伏せていますが、ロジックはすべて実務そのままです。

合計は黒字。でも中身は「勝ち」「堅実」「トントン」に分かれる

全体としては黒字で、数字だけ見れば健全です。でも店舗ごとに割ると、利益率2割超の勝ち店と、年商は大きいのにほぼトントンの店が同居しています。年商トップクラスの撮影スタジオが、利益ではワーストに近い——売上と利益がまったく連動していないのが分かるはずです。

この差を分けているのは、集客力でも内装でもありません。固定費、とくに家賃です

  • 利益が出ている店:家賃が手取り売上(手数料差引後)の3割前後に収まっている。売上が伸びた分がそのまま利益になる構造
  • トントンの店:家賃が手取り売上の大半を占める月がある。どれだけ予約が入っても、固定費が先に食っていく構造

だから私たちは、査定でも自店の経営判断でも、最初に「家賃比率」=月額家賃 ÷ 月の手取り売上を見ます。おおむね3割以下なら収益物件として高く評価でき、5割を超えてくるなら収益力ではなく資産・立地ベースの値付けに切り替える——という分岐です。

あなたの店の家賃比率、今すぐ計算してみてください。電卓1回で、自分のスペースが「収益で売る店」なのか「資産で売る店」なのか、方向性が見えます。

2. 「売上」と「手残り」は別物——手数料の実測データ

当社は主要な予約サイト4社に掲載して運営しています。年間1,000件超の予約明細を1件ずつ集計して分かった、実測の手数料水準がこれです(サイト名は伏せます。時期・プランにより変動します)。

予約サイト実測手数料の水準10万円売れたときの手残り
サイトA(大手)約3割約7万円
サイトB(大手)3割超約6.5万円
サイトC約2割強約7.5万円
サイトD約1割弱約9万円

同じ「月商10万円」でも、どのサイト経由かで手残りが月2万円以上変わる。年間なら30万円近い差です。事業の値段は「売上」ではなく「利益」に倍率を掛けて決まる——だから私たちの査定では、売上の総額だけでなく「どのサイトから売れているか」の構成比まで見ます。低手数料サイトの比率が高い店は、同じ売上でも査定が伸びます。低ければ「改善余地」として買い手への訴求材料になる。どちらでも売り手に損はありません。

3. 売却相場の計算式:年間利益×2〜3倍+設備

私たちが自社スタジオと、オーナー様からお預かりした6物件——計7案件で実際に使っている式はこれです。

💰 売却価格の基本式

譲渡価格 = 補正した年間利益(EBITDA)× 2〜3倍 + 設備・什器の時価
※保証金は価格に含めない(退去時に返還→買い手が新規差し入れ)
※EBITDA=営業利益+減価償却費。「事業が現金を生む力」を表す指標

ポイントは「補正した」の部分です。生の年間利益をそのまま使うと、実態とズレます。実際にやっている補正は主に2つ:

  • 立ち上げ月・引き継ぎ月を除外する:開業直後の月は集客が立ち上がっておらず、実力値ではありません。開業月を除いた月次で年率換算します
  • 季節変動を均す:スペース業の売上は12月(忘年会・イベント・撮影需要)に集中します。当社のある店舗は12月単月で営業利益20万円超と、他の月の何倍も稼ぎました。繁忙月だけ・閑散月だけを切り取ると査定を大きく誤るため、12月は別計上し、他の月は平均×11ヶ月で年率化する——といった補正を入れます

そして「設備・什器の時価」。ここを丼勘定にする売り手が非常に多いのですが、実は小規模スペースほど、価格の過半を占めるのはこの資産部分です。次の章で、実物を使って計算してみせます。

4.【実演】自社スタジオの査定を、実データでやってみる

売りに出した自社の撮影スタジオ(名古屋市内・駅近・60㎡台・自然光・無人運営)を例に、上の式を実際に回します。

ステップ1:収益力を出す

  • 開業立ち上げ月を除いた本格稼働8ヶ月で、売上約160万円・予約約120件・営業黒字
  • 減価償却費を足し戻した EBITDAは約30万円(8ヶ月)
  • 撮影特化のため件単価は1万円超。当社の汎用スペース(4,000〜8,000円台)の2倍以上です

ステップ2:資産を1品ずつ数える(一番地味で、一番効いた)

スタジオ内の什器・設備を資産目録として全品リストアップしました。購入時のレシートを遡って、1行ずつ。抜粋するとこんな表です。

資産目録(抜粋)取得額(概数)
高性能プロジェクター(天吊り)約9万円
電動100インチスクリーン約1.5万円
ソファ 2点約10万円
ダイニングテーブル約6.5万円
…ほか什器・設備 全品計 約100万円
プロ撮影機材一式(ストロボ・ソフトボックス・三脚等)約80万円
中古としての時価評価合計 約110万円

正直、面倒でした。でもこの目録があるだけで、買い手との会話が「なんとなく設備込みです」から「この目録の資産に、いくらの値が付いているか」に変わります。価格の説得力がまるで違う。

ステップ3:式に当てはめる

構成要素金額(概数)
収益力:EBITDA年率換算 × 2〜3倍約60〜90万円
資産:什器・設備+撮影機材の時価約110万円
理論レンジ約170〜200万円
実際の売出価格(早期売却方針)100万円台半ば
保証金価格に含めず・別途返還

理論値より安く出したのには理由があります。買い手がこのスタジオをゼロから作ると、内装・機材・什器で300万円を超えます。「再調達価値の半額で、稼働中・レビュー高評価・予約サイトのアカウントごと手に入る」——買い手にとって割安感が一目で伝わる設計です。早く・確実に売りたいときは、この「資産価値を下回る価格」が強力なカードになります。

逆に言えば、急がないなら理論レンジで粘る選択もできる。「いくらで売るか」は、「いつまでに売りたいか」とセットで決めるものなんです。これは査定書の数字だけでは分からない、売り手が最後に自分で決めるべき経営判断です。

あなたのスペースで、この計算をやってみませんか?

売上データと家賃が分かれば、同じ式で概算をお出しできます。査定は無料・匿名のまま相談可能です。

無料スペース査定を依頼する →

5. 売りに出して数日で4件、そして成約——問い合わせから売却完了までの全記録

「売りに出す」と決めてから成約までに何をやったか、実際の流れをそのまま書きます。

準備 第1週:P/Lの組み直し

直近の月次P/Lを整理。開業立ち上げ月を除外した8ヶ月ベースの実績に組み直し、月次資料を「いつ買い手に見せてもいい」状態に。ここで開業前経費の混入も発見しました(後述の失敗③)。

準備 第2週:資産目録と案件概要書

什器・設備を全品リスト化(約100万円分)+撮影機材(約80万円)を別リストに。あわせて買い手向けの案件概要書(IM)を作成。物件写真・料金プラン・PF別売上構成まで1冊にまとめました。

値付け

理論レンジ約170〜200万円に対し、早期売却方針で100万円台半ばに設定。保証金は「価格に含めず別途返還」と明記。社内では「理論値で粘らないのか」という議論もありましたが、「早さも価値」と判断しました。

掲載

M&Aプラットフォームに匿名で掲載。タイトルに「駅近」「営業黒字」「機材完備」「無人運営」——買い手が検索で拾う言葉を凝縮。

掲載から数日

4件の買い手候補から問い合わせ。撮影事業者、副業で無人運営をしたい個人、多店舗化を狙う運営者——想定した買い手層そのままでした。最初に聞かれたのはやはり「月次の数字を見せてほしい」と「賃貸契約の条件」。準備していた資料をそのまま出せました。

内見・交渉

秘密保持(NDA)を交わした候補と内見・面談。用意していた月次P/Lと資産目録があったので、「本当に稼働しているか」「設備は揃っているか」の確認がスムーズに進みました。

成約

買い手が決まり、無事に成約。稼働中・レビュー高評価・機材付きのまま、次のオーナーへバトンを渡せました。「家賃が重くて手放した店」が、買い手にとっては「初日から撮影できるスタジオ」になった——同じ物件でも、持ち主が変われば価値が変わることを、自分の店で体感しました。

実感として大きかったのは、問い合わせの質と速さは、資料の質に比例すること。月次P/Lと資産目録が揃っている案件は、買い手が「検討に値する」と判断するまでが速い。逆に数字が曖昧な案件は、どれだけ物件が良くても最初の返信で止まります。

6. 私たちも踏んだ、査定額が数十万円変わる3つの失敗

自社の売却と、オーナー様の案件を扱う中で「これは知らないと損をする」と痛感したポイントを3つ。全部、私たち自身が踏んだか、踏みかけた失敗です。

失敗①:保証金を売却価格に乗せてしまう

私たち自身、最初の査定でやりかけました。ある物件の譲渡想定額を約290万円で組んでいたのですが、精査の結果、保証金を切り分けて約240万円に自ら修正しています。

保証金は「退去時に貸主から返還され、買い手が新たに差し入れる」性質のお金で、事業の値段とは別物です。ここを混ぜて高く見せると、買い手のデューデリジェンス(精査)で必ず指摘され、価格全体の信頼が崩れます。最初から「譲渡価格◯◯円+保証金は別途」と分けて提示するのがプロの作法です。

失敗②:繁忙月・閑散月で年間を語る

前述のとおり、スペース業の売上は12月に大きく寄ります。「12月は利益20万円超だった」も「2月は静かだった」も、どちらも切り取りとしては本当で、どちらも年間の実力値ではありません。12ヶ月ならして初めて、その事業の本当の稼ぐ力が見えます。買い手もそこを見ています。

失敗③:開業前の経費で利益を過小評価する

これも自社で実際に踏んだ罠です。帳簿を精査したら、開業前(フリーレント期間)の経費・約145万円分が営業成績に混ざっていて、利益を大幅に過小評価するところでした。開業準備の支出は初期投資であって、毎月の営業費用ではありません。ここを整理するだけでP/L上の利益が数十万円単位で変わる——つまり査定額が倍率分(×2〜3)変わり得るのです。売る前の帳簿整備は、それ自体が高値売却の施策です。

7.「うまくいってない店」こそ売れる、という実感

正直な話をします。今回売りに出したスタジオは、複数店舗の中で売上はトップなのに、家賃が重くて利益が薄い店でした。月々の家賃負担が大きく、損益分岐点が全店舗で一番高い。社内でも「売上トップの店を本当に手放すのか」という声はありました。それでも数字を並べれば並べるほど、「この構造は、うちが持ち続けるより、活かせる人に渡すべきだ」という結論になりました。

それで売りに出してみたら、どうなったか。数日で4件の問い合わせが入り、そのまま成約しました

買い手にとって、このスタジオは「家賃が重い店」ではなく「駅近・自然光・機材フル装備のスタジオが、ゼロから作る半額以下で、明日から営業できる状態で手に入る」案件です。撮影事業を持っている買い手なら自分の顧客を流し込めるし、家賃は再交渉の余地もある。同じ物件でも、持ち主が変われば損益構造ごと変わる——これがスペースM&Aの面白いところで、「うちは利益が薄いから売れない」が思い込みである理由です。

「やめようかな」と思っている店ほど、一度査定に出してみてください。撤退にかかる費用と譲渡の手取りの比較はこちらの記事で詳しく書きましたが、あなたにとっての重荷が、誰かにとっての掘り出し物であることは、本当によくあります。

「やめようかな」の店ほど、査定額を見てから決めませんか

売るかどうかは後で決めればいい。まず「いくらか」だけ知る。匿名・無料・営業を続けたまま相談できます。

重荷になっている店の査定を依頼する →

8. どんな数字で、いくらで売れたか——お預かりした案件の結果

当社では自社案件のほかに、個人オーナー様からお預かりした売却案件を扱っています(東京・大阪・名古屋)。ここが一番リアルなところなので、包み隠さず書きます。結論から言うと——

実際の反響

売りに出した案件は、どれも1件あたり6〜12件の問い合わせが入っています。そして多くがすでに成約、または買い手の審査(デューデリジェンス)が進行中です。「レンタルスペースなんて売れるのか?」と不安に思うかもしれませんが、適正な数字と価格を出せば、買い手はちゃんといます。これが現場の実感です。

担当していて気づいたのは、売り手には大きく2タイプいるということです。「数字で価格を設計したい」タイプと、「金額よりとにかく早く手放したい」タイプ。どちらが正解ということはなく、進め方が変わるだけです。実例で、数字・運営状況・価格・結果まで見てください。

事例①:数字で価格設計するオーナー——遠方から3物件を遠隔売却

東京・大阪に計3物件を持つ個人オーナー様。ご本人は物件から遠く離れた地域にお住まいで、清掃は外部委託、運営はすべて遠隔——つまり売却活動もすべてオンラインで進んでいます。

この方がすごいのは、最初のご相談の時点で月次利益・家賃・損益分岐点・さらに譲渡時の新賃貸条件(礼金・保証料)まで整理して開示してくれたこと。値付けも「年間利益の約2年分」という根拠の明確な設定で、私たちが査定側として大きく調整する必要がほとんどありませんでした。

  • 大阪市内・同一エリアの2室:年間利益 約60万円の部屋と約80万円の部屋を、それぞれ年間利益の約2年分の価格で売り出し。買い手から見れば約2年で回収できる計算で、投資案件として反応の良い水準。貸主の譲渡承諾も先に取得済みのため話が速く、問い合わせは二桁近く、現在は買い手の審査が進行中です
  • 東京・池袋エリアの1室:年間利益 約150万円に対し、回収期間2年強の価格設定。月次利益が安定していることを根拠にした値付けで、法人・本格運営者層に刺さる中価格帯案件。こちらも複数の買い手候補と交渉中です

同じエリアの2室は「セット買いなら清掃・備品管理を共通化できる」というシナジーまで提示できるので、単体で売るより魅力が増します。複数物件を持っている方は、バラ売り・セット売りの設計だけで反応が変わることを覚えておいてください。

事例②:「金額より速さ」のオーナー——当社が自社買取で即決着

逆のタイプもいます。名古屋・大阪に3物件を持つ別のオーナー様は、新しい物件の立ち上げに集中したい時期で、ご希望は明確に「金額は問わない。とにかく早く、手間なく手放したい」でした。

このケースでは、3物件のうち名古屋駅徒歩圏の1室(シアタールーム仕様・約25㎡)を当社自身が買い取る形で即決着させ、残り2物件を市場での売却に回しました。私たちは運営会社でもあるので、「買い手を探す時間すら惜しい」という売り手には、自社買取という最速の出口を提示できることがあります。

ちなみにこの部屋、月次で見ると繁忙期の12月に利益が跳ね、年間を通じて安定黒字の優良物件でした。それでも手放す——「良い物件かどうか」と「いま自分が持つべきかどうか」は別の問題だと、オーナー様の決断から改めて教わりました。

事例③:開業1年未満でも値付けできる——実績4ヶ月の撮影向け物件

「開業して1年経っていないから、まだ売れないですよね?」という質問をよく受けますが、答えはノーです。同じオーナー様の3物件のうち1室は開業から数ヶ月の新しい物件でしたが、その数ヶ月の月次利益(月平均で約8万円)が出ていたため、実績月数ベースで収益力を評価して値付けができました

もちろん12ヶ月の実績がある方が査定の精度は上がります。でも「1年待ってから」と塩漬けにする必要はありません。月次の数字が数ヶ月分あれば、売却活動は始められます

案件別・結果一覧——数字/価格の考え方/反響

ここまでの案件を一覧にまとめます。「どんな数字の店が、どういう価格で、どれだけ反響があったか」が一目でわかるはずです。

案件運営状況・数字価格の考え方反響・結果
自社の撮影スタジオ(駅近)年商換算 約210万円・家賃が重くほぼトントン資産割れ(再調達の半額以下)で早期売却4件問い合わせ→成約済み
大阪・同一エリアの2室年間利益 約60万/約80万円・貸主承諾済年間利益の約2年分問い合わせ多数→審査進行中
東京・中価格帯の1室年間利益 約150万円・月次安定回収2年強・法人層狙い複数候補と交渉中
名古屋・シアタールーム1室約25㎡・繁忙期に強く安定黒字スピード優先→当社が買取即決着(成約)
開業数ヶ月の新物件月平均利益 約8万円・実績は浅い実績月数ベースで収益力評価短い実績でも値付け・掲載可能

この表で伝えたいのは1つだけ。年商210万でトントンの店も、開業数ヶ月の店も、ちゃんと買い手がついているということです。「うちの数字じゃ売れない」と決めつける前に、まず市場の反応を見てみる価値があります。

共通しているのは、価格の根拠が「年間利益の何倍か」あるいは「資産の何割か」で一言で説明できること。この分かりやすさが問い合わせの初速を決めます。そしてもう一つ——月次の収支と契約条件を出せる売り手ほど、成約までが速い。売却の成否は、物件の良し悪しと同じくらい「数字を出せる準備」で決まります。

9. 売る前の地味な整備で、売却価格は数十万円変わる

自社スタジオを出す前に実際にやった(やっている)売却前の整備を、効果順に。

やったこと実際にどうだったか
① 月次P/Lの整備開業前経費 約145万円分を分離。利益が正しく出る=査定の土台が変わった
② 資産目録の作成(全品・取得額つき)約100万円分を1品ずつリスト化。価格の過半を占める資産に説得力が生まれた
③ 低手数料サイトの比率アップ手数料約1割弱のサイトの稼働を増やし、同じ売上で手残りを改善中
④ レビュー・清掃の立て直し売上トップ店で清掃評価が伸び悩んだ経験から、退室後チェック項目を増やし清掃オペを組み直した。星は「引き継げる信用資産」
⑤ 無人運営の仕組み化スマートロック+セルフ清掃ルール+外部清掃の組み合わせで、オーナー不在でも回る状態に。「誰でも引き継げる」が買い手の裾野を最大化する

どれも地味です。でも、私たちは仲介会社である前に運営者なので、経験から言えます——この地味な整備の有無で、同じスペースの売却価格が数十万円単位で変わることは珍しくありません。売る前の準備はチェックリスト記事にもまとめています。

10. よくある質問(レンタルスペース売却・譲渡のQ&A)

Q. 営業を続けながら、誰にも知られずに売れますか?

できます。掲載は匿名で行い、詳細はNDA締結後の買い手候補にのみ開示します。当社の自社案件もこの方式で進めています。詳しくは匿名売却の仕組みをどうぞ。

Q. 仲介手数料はいくらですか?

完全成功報酬で、成約金額の10%(最低10万円・税別)です。査定・相談・掲載はすべて無料。成約しなければ費用は一切かかりません。

Q. 相場を一言でいうと?

「補正した年間利益の2〜3倍+設備の時価」。1室なら数十万〜300万円台が中心で、保証金は別枠です。

Q. 利益が出ていなくても売れますか?

可能性は十分あります。当社自身、利益の薄い店を売りに出して数日で4件の問い合わせを得て成約しました。お預かりした案件も、1件あたり6〜12件の問い合わせが入っています。

Q. どのくらいで売れますか?

価格が適切なら掲載から数日〜数週間で問い合わせ、1〜3ヶ月で成約が目安。賃貸物件は貸主承諾の時間も見込んでください。

Q. 何を用意すれば査定できますか?

直近12ヶ月の売上(予約サイトの明細でOK)と家賃が分かれば概算が出せます。資産リスト・賃貸借契約書があれば精度が上がります。

Q. 保証金は売却価格に含まれますか?

含めないのが正しい実務です。退去時に売り手へ返還され、買い手が新たに差し入れます。

Q. 家賃が高くて利益がほぼ出ていない店でも売れますか?

売れる可能性は十分あります。家賃比率が高い店は、収益力ではなく設備・立地ベースの値付けに切り替えます。当社の撮影スタジオがまさにこの型で、資産価値を基準にした価格で売り出し、数日で4件の問い合わせが入り成約しました。

Q. 個人事業主でも事業譲渡できますか?

できます。当社が扱う案件の多くは個人運営のスペースです。法人でなくても、設備・賃借権・予約サイトのアカウント・営業ノウハウをまとめた「事業譲渡」として売却できます。

Q. 売却したら税金はかかりますか?

譲渡益は原則課税対象で、確定申告が必要です。譲渡代金の内訳(設備・営業権など)を契約書で明確にしておくと申告がスムーズです。具体的な税額は状況によるため税理士にご確認ください。副業オーナー向けの税金・手続きの基礎もまとめています。

📌 この記事の要点(3行で)

① レンタルスペース売却の相場は「補正した年間利益 × 2〜3倍 + 設備の時価」(保証金は別枠)
家賃比率(家賃÷手取り売上)が3割前後までなら収益ベース、重い店は資産・立地ベースで値付けを切り替える
③ 月次P/Lと資産目録を出せる売り手ほど、速く・高く売れる

まとめ|レンタルスペース売却の相場は「利益×2〜3倍+設備」。そして、売ったことがある会社に聞くのが一番早い

この記事に書いたことは、すべて私たちが自分の店と、お預かりした案件で実際に手を動かした内容です。査定の式も、資産目録の面倒くささも、問い合わせが来たときの手応えも、そして自社スタジオを実際に成約させた経験も、全部一次体験です。売りに出した案件はどれも6〜12件の問い合わせが入り、成約・審査へと進んでいます。

スペースの売却は、人生でそう何度もあることではありません。だからこそ、「運営したことがあり、実際に売ったことがある」会社と一緒に進めるのが、一番失敗が少ないと私たちは考えています。

あなたのスペースがいくらになるのか。まずは無料査定で、この記事と同じ計算式に、あなたの数字を入れてみてください。売るかどうかは、金額を見てから決めれば大丈夫です。